むし歯の学校
むし歯の治療には2種類あります
1.むし歯を削って詰める
あくまでも対処療法です。
2.口の中の環境を良くする(予防)
むし歯になった原因を考え、むし歯ができないようにする。
これを予防歯科といいます。大切な治療です。
むし歯は削って詰めても、そのままだと、またむし歯になってしまいます。
ではどうしたらむし歯ができなくなるのか一緒に考えましょう!
お口の中の環境を良くする事(予防)も大切な治療なのです。
むし歯はどうしてできるの?
(1)食べ物の糖分をエサにむしバイキンが歯に集まってきます。
(2)むしバイキンはエサを食べると ネバネバしたウンチをします。
(3)むしバイキンはウンチでできた巣(プラーク)の中で歯を溶かす液(酸)を出します。
(4)むしバイキンが出した液で歯が溶けてむし歯になってしまいます。
むし歯ができる原因は?
- プラーク(むしバイキンが作ったウンチで出来た巣)
- 食事(むし歯バイキンのエサ)
- 歯の質
この3つの要素でむし歯が出来るかどうかが決まります。
むし歯を作らないためにもこの3つのキーワードが大切です。
感染の窓
月齢19ヶ月~31ヶ月は『感染の窓』
乳歯が萌えて来る19ヶ月から31ヶ月の間は、ミュータンス菌(虫歯菌)に感染するリスクが特に高い危険な時期です。
*お子さんによってはこの時期が前後する事も有ります
歯が生える前の乳児からは、虫歯菌は検出されません。
『感染の窓』は、前歯が生えてから、奥歯が生えそろうまでの時期を指します。
この時期に、お母さんやご家族の方が口腔ケアを注意して感染の時期を遅らせるだけでも虫歯のリスクが減少することが報告されています。
むし歯は菌の感染症です
お子さんの口を清潔に保つのも大切ですが、お母さんや、ご家族の方のお口を清潔に保つのも非常に重要な事です。
というのも、むし歯菌は咳やくしゃみでも感染するのでお子さんの周りの方の口にむし歯菌が多いとそれだけ感染のリスクが高まってしまいます。
理想はお子さんが生まれる前からの『マイナス1才からの虫歯予防』をご家族全員で意識して、リスクを減らしていく事です。
*むし歯菌・歯周病菌はお子さんだけでなく、もちろん家族間での感染も起こります。
予防の為にはご家族の協力が必要です。
コミュニケーションも大切です
感染予防は非常に大切ですが、親子のコミュニケーションがなくなってしまうのもよくありません。
赤ちゃんと同じ食器を使う、キス、口移しなどを一切やめるというのは現実的に難しい話です。
お母さんをはじめご家族は、歯科医院での定期的なクリーニングを受け、毎日のケアを徹底することで、ご自身の口腔ケアをきちんと行い、お子さんのお口の中を守りましょう。