入れ歯作りは難しい

歯を長期保存する時代ニーズと共に、歯周病や虫歯の重症化が進み、更に抜歯のタイミングが遅れ、顎堤吸収の著しい難症例が急増しています。

部分入れ歯では、バネを支える骨植堅固であるべきは歯が、歯周病の重症化により揺れて、義歯設計に苦慮する事も多くあります。

義歯の安定に有用な唾液も、高齢化に伴う内科疾患により、多種類の薬剤服用が必要となり、副作用である唾液量減少が更に進む悪条件となり義歯を不潔にし、口臭を発生させています。

歯の喪失後、口腔機能回復を目指す義歯作りの困難さは・・・・歯を抜く時期の遅れが、皮肉にも入れ歯作り環境を更に悪くしています。現在の義歯作りは全てが難症例と言われています!

  • 残存している歯の状態が千差万別で一人として同じ状態の方はいません。
    (歯数・歯周病進行度・動揺度・残存歯の植立位置・形態・顎堤の状態・噛合せ・年齢 まだ困難な根拠にキリがありません)
  • 入れ歯は歯科医師だけでは出来ません。歯科技工士という専門家との共同作業です。歯科界の疲弊により今、歯科技工士が減少しています(技工士学校では定員割れ・廃校)国家資格を取得しても、同じような技術が応用できる宝石加工等に就業しています。
  • 歯を1本だけ失った状態から1本だけしか歯が残っていない、このような条件が、上顎・下顎・咬み合せと多様な形態があり、設計・製作技術が必要となります。                                                                                              ※ブリッジのように歯を削る必要もなく、インプラントと比較すると外科的侵襲を加える事が無い、この様なオーダーメイドの人工臓器である入れ歯が先進国中で最低料金!
  • 部分入れ歯は歯科知識技術の総合能力が必要で、歯医者・技工士から嫌われる部門でもあります。
  • 総入れ歯は口腔嚥下咀嚼の身体障害者であるのに、機能回復リハビリが認められていません。                                                         上記を考慮していただき、長く快適に付き合える「お気に入り」と出会える、種類や利点欠点について説明を受け、ご相談して下さい。

※義歯調整と定期検診が肝心です

入れ歯の完成には、個々のお口の機能に合わせる為に数回の調整が必要です。

食事・咀嚼嚥下や会話をしている時に、入れ歯と口腔機能が調和しているか実際に使っていただき確認し、義歯の形態調整や咬合調整を終えて、はじめて入れ歯は完成するのです。

装着後は定期的なメンテナンスを受けて、入れ歯の快適な状態を長く維持しましょう。歯周病(特に歯の動揺に注意)や虫歯治療は継続が必要です。