週刊ポストと週刊現代の歯科特集
今週、週刊ポストと週刊現代で歯科が特集されています。
内容に関して、若干の疑問、認識不足が伺える記事がありました。
ポストは岩澤氏が実名で記事にしている事。2年前、当医院が取材を受けた時ビデオ記録をし、記事内容の信頼性を担保していた事、これから販売される「やってはいけない歯科治療」にて、少し協力したので、他の歯科医よりは好意を持っている事を除いても、週刊現代の記事内容で疑問を感じた私の私信として、書きました。
インプラントに関しては、口腔内全体の診査・診断の結果、前提条件により、様々な「治療後の口腔内」の治療計画があるので、患者側が納得できれば、インプラントをしていない歯医者(私を含めて)がとやかく言う事は「大きなお世話」かも知れません。しかし、インプラント施術をした患者さんが来院されますが、タメ息の出る事が多いのは事実です。
疑問1
「とりあえず削りましょう」このような言葉を使う歯医者はいません。
「とりあえず様子を診ましょう」は使う言葉ですが、
検査データや原因・再発について」も当然ですが、医師・歯科医師・薬剤師に対して、厚労省が定めた療養担当規則があり、指導内容として決まっています。
誤解無いように読んでもらいたいのですが、私の兄が30年前、腹痛を訴え、隣町の大きな病院に時間外で受診しましたが、当直医は若く、今思えば可哀そうと思いますが、兄が痛みで苦しんでいたのですが、食事療法の話を始めました。今、やることは別でしょうと、私は歯科医師で、妻は外科病院勤務経験もある薬剤師と説明しましたが、先に進まないので、埼玉医大にいる内科医の弟からの電話でとりあえず入院となりました。
後日、担当医と話したそうですが、診断できないレベルだったそうです。
疑問2
いつまでも治療が終わらないときは抜歯後の消毒に関しては、前提条件が明確で無く、読者に誤解を与えると思います。
翌日の消毒、私が大学助手時代は必ず、消毒に来てもらいました。
教育の一環として、抜歯の予後経過観察も大事な勉強で、治癒過程は抜歯技術・感染防止など意味があると思います。教育では、簡単な外科手術は無いと言われています。
抜歯の難易度・内科疾患の有無等があり、再診料はありますが、消毒料はありません。何点なのでしょうか
疑問3
保険適用外の治療を提案されたら
概ね、異議はありませんが、セラミック(陶材・ジルコニア等白く見える材料は多くあります)は何を指しているのか、金属はどのレベル(金含有量)を言っているのか歯科医師側からすると種類が多く不明。
疑問4噛み合わせが悪いと言われたら
噛合せの治療がブームとはと思いながら、日本歯学センターの前院長故田北敏行先生は、明海大学PDI研究所の東京診療所初代所長で、私は初代助手として、義歯や咬合論の指導を受けていました。
当然ご存知とは思いますが、「対角線の法則」で考えれば、反対側も診査・診断する事を安易に否定する事はいかがでしょうか。
歯科医師として、歯科が話題になることは嬉しいですが、内容に違和感を感じます。
当院も週刊ポストで、紹介されてからセカンドオピニオン等のご相談が増え、確かに歯科医師側の説明不足や技術不足隠ぺい、患者さん側の誤解、過度なる医学への期待、不信が多くある事に我が身の反省を込めて真摯に相談を受け、お答えしますが、心身ともに疲れ、胃に穴が開きそうな気分になります。(10年前娘の国家試験前に出血で入院しました。撃たれ弱いのです)