急性の根尖性歯周炎の対応のお話

根尖性歯周炎の治療法は歯の保存療法と抜歯療法です。普通に考えればどなたでも抜歯でなくが歯の保存療法(根管治療)を選択すると思います。自分も抜歯は選択したくありません。なぜ、抜歯という選択があるのか?そこを詳しくお話しようと思います。実は非常に歯科医師として悩ましい現場での悩みがあるのです。

根管治療の難易度はその歯の状況によって違います。治療回数がかからない歯、回数が多くかかる歯。治療すれば高い確率で治ると予想できる歯、治療を行っても治りづらいと予想のつく歯さまざまあります。費用のお話をすると、すこしでも成功率を上げるのあればマイクロスコープを使用しますが、費用は少々かかってしまいます。

例えば、患者さんが「歯が痛い顔が痛い」ということで来院し、医院に来た当日は大きな痛みは多少落ちついてたとしましょう。そして、何回かのマイクロスコープを使った根管治療で治癒するような低い難易度の症例であれば、間違いなく私は根管治療(保存治療)を勧めます。

しかし、患者さんが医院に来た当日も強い痛みがあり「再来週に出張があり、早く痛みをなんとかしてください」と要望があったとします。診査をしたところ、治療の難易度の高い歯であることがわかり、痛みを抑える治療回数は3回ほどかかり、しかし、成功率も私の判断で40%程度だったとしましょう。マイクロスコープを使った根管治療は費用もかかります。またその時の医院の予約状況と患者さんの予定が合わず、3回治療を受けるのが1か月程度かかるとしましょう。

あなたならどうしますか?抜歯を選択しますか?それでも保存治療を選択しますか?違う医院さんに行きますか?

重度の根尖性歯周炎にかかった歯の治療は、私は以前はほとんどの症例で抜歯を選択していました。肉眼での根管治療ではほとんどが治らないことがわかっていたからです。そこでここ数年は私はほぼすべての症例でマイクロスコープを使用して治療を行います。しかし、マイクロスコープを使った治療は時間がかかり、準備も必要です。予約をしっかりとっていただけなければ行うことはできません。急遽、患者さんが来院し痛いからマイクロスコープを使って治療をしてくれと要望があっても、お断りさせていただいています。(当院は基本は予約制)。そして、現在マイクロスコープを使った治療は多くの患者さんに行っております。ですので、現時点で本当に難しい問題なのですが、一人の患者さんにひいきすることはできないのです。一人の患者さんを治すために特別に3~4時間という多くの治療時間をとることは致しません。つまり、痛みに対して治療が追い付かないことがまれにあるのです。その時は場合によっては抜歯療法の方が患者さんにとっては良いのかもしれません。(理想は、痛くなる前に歯医者さんに来るのがベストですね!)多くは、急性症状のあるときは抗生剤で症状を軽減しつつ根管治療を数回行う場合が多いです。

私は急性の根尖性歯周炎の患者さんには上記のことを必ずお話しています。そして患者さんと入念に話し合い抜歯療法か保存療法かを決めています。

根管治療を行うには、患者さん一人一人の根管治療へのご理解とご協力が必要です。

 

 

 

埼玉県行田市坂詰歯科医院(熊谷,羽生,鴻巣,東松山市、桶川,北本,加須,深谷,蓮田,久喜,伊奈町,東松山市,館林,太田,佐野,蕨,川口,さいたま市からも来院)が歯を抜かない根管治療(根の治療)、マイクロスコープを使った保険診療の根管治療(神経の治療)、ラバーダム防湿、長く続く痛み、外科的歯内療法(歯根端切除術)、歯性上顎洞炎、MTA治療を解説。担当Drは川口市(蕨市より)出身です。